経団連会長「賃金水準、一律に上げる余地ない」

 あぜんっていうか、この人すごいね。成果給とかはそれでやっている国もあるんだし、一概にNOとは言えないんだけどこれは酷い。

労働分配率についても「産業、企業ごとに異なり、高低を一律に論じることは意味がない」と指摘。「労使共通の課題は分母である付加価値の増大。付加価値がなければ雇用の維持すら危うくなる」と述べ、分配率低下は賃上げの根拠にならないとの認識を示した。


 労働分配率っていうのは、売り上げから購入費用を引いて人件費を除した比率です。つまりだいたい粗利に対してどれくらいの人件費がかかるかっていうことなので、予想外に売れたり技術革新で、人間いらなくなっちゃったりしない限り常に一定割合が必要なはずですよね?
 実際アメリカではほぼ一定で、好景気になると比率があがって、不景気になると下がります。つまり、売れないときは解雇したりしてるので利益に対して人件費の比率が一定になる〜っていうことらしい。
 逆に昔の日本では不景気になるとあがったのだそうです。つまり終身雇用で最後まで解雇しないから少ない売り上げをみんなで分けると分配比率が大きくなる・・・。
 ということですから、分配率が低くても許されるのは、あまりにもコストがやすくて悪徳商売なので給料払いすぎちゃう♪ってことなわけで、分配率が低いのに給料が上がらないということはどこかに留保が発生しているわけで、まあ、設備投資とかもあるんでしょうけど、ここ十数年の所得の低下からすればあげろ!っっていいたくなりますね。
 分母を大きくすれば結果として分配される額は増えるけど、分配されないものもふえるよね?競争力が必要な実態は理解してるつもりですけど(中国や韓国は強敵だし・・・日本はエネルギー面でもハンデがあるし)誰のための分母と競争率なんでしょうね?正直、やしの木2本と小さなカヌーと釣竿があれば一生楽しく暮らせるって思えば(ぉぃ
 分母なんかx→0でもおけですよ?御手洗氏の言ってることって、やしの木2本と小さなカヌーと釣竿があれば一生楽しく暮らしてください。でも働いて(資本家の利益のために)くださいってことで、ぜんぜん、正直でも、誠実でも、公正でもない。
 っていうかですね。こないだの記事では成果によってお給料を払いたい〜って言っててですね。分配率がさがってるってことは、一人あたりの稼いでるお金が増えているわけで、成果があがってるわけですよ。成果があがるとお給料くれるんじゃないの?っておもったらですね

「日本的経営の特徴のうち、1番変えなければいけないのは年功序列賃金だ」と語った。人材の流動性を高める観点からも、勤続年数ではなく仕事や役割、貢献度などに応じて処遇する「役割給」への転換を勧めた。


成果じゃなくて役割なのだそうですよ。つまり私たちは搾取される奴隷役なのでお給料なんかあがりません。
ああいえばこういう・・・

ちなみに、株主に還元する配当とかの比率も研究されたことがあるそうですよ。それによると、日本もアメリカもずっとほぼ一定だそうです。たしかに、ある程度の利率が見込めなければ株式会社のシステムそのものが成り立ちませんから当然ですね。株主の利益のために会社はあるのです・・・。つまり結論として働いたらまけってことなんでしょうね。
 あなたのお子さんにはこう教えてください。勉強して官僚になって税金を私して、業者から金をとり、天下りを繰り返して働かずに給料と退職金で稼ぐか、あるいは一流企業に就職するんじゃなくて、有望な企業の配当の出る株をいっぱい買って暴落したら首をつりなさいと。

 これだけ所得を締め付けておいて、一方では個人消費の高揚が必要とか言ってるんですから(サービス系や、国内に市場をもつ販売系・・・車とか?)
ばかなんじゃないの?
っておもいました。
 日本って日本人の特性を生かした人の力による技術立国の国なのに、労働者から搾取するっていうことは、自分の足元をくずしているのだけなのですが。ほんとうにこのままじゃ、日本製なのにかつての中国性なみの品質じゃん!ってことになりますね。だってまじめに働くより、勉強してえらくなって犯罪にはしるほうがお得だし、努力するなら、自分の良心に耳をふさぐためにエネルギーを費やすほうがたやすいじゃないか。ねえ?