心のかたち

「そんな次元の悩みで自殺。川田アナは世間知らずで打たれ弱いお嬢さん」…故・川田亜子さん批判で電撃ネットワーク・南部のブログが炎上

 この手の記事が出るたびに出てくる話題だけど、どうして分からないんだろうか。
 同じ材質の物でも形や加工方法を変えれば、強さを示す方向がそれぞれ違って、すべての方向に必ず強いなんてことはないのです。同様に、同じ心であってもその形はみんな違うはずなのに、どうして人のこころにはすべて同じ強さがあると、同じ強さがなければいけないと思うんだろう?
彼女が何を悩んでいたか知りもしないのに、自分なら耐えられるとどうして断言できるんだろう?
 それは彼女の心が弱かったのではなくて、彼女にとってそれが耐えられなかっただけなのに。
あるいは、彼女にとっていくらでも耐えられることが、他の人間には致命的な苦しみになるかもしれないのに。

 簡単なたとえを考えれば、たとえば顔に大きな傷を負ったとしても、その衝撃は男と女、容姿、職業によって違う。プロレスラーの男性なら迫力がついたと喜ぶかもしれないし、女優なら将来を悲観して死んでしまうかもしれない。

 なのに、どうして川田亜子さんが弱かったとかいえるのか、じっくり説明を聞きたいものだ。
そして、自殺に失敗して戻ってきた人間を槍玉にあげるならともかく、犯罪者でもない、反論のできない死人を貶すなんて卑怯にもほどがある。恥を知れ。